うちに帰ろう、自分に帰ろう。

独り身のおばあちゃんには、ゴミステーションってちょっとした社交場ね。ご近所の老婦人


201号室へ

独り身のおばあちゃんには、
ゴミステーションって
ちょっとした社交場ね。ご近所の老婦人

お向かいにアパートができたときは
騒がしくなるんじゃないかって不安だったけれど、
杞憂でした。
ゴミステーションで顔を合わせる若い人たち、
みんなきちんとしてるもの。
朝、孫みたいな年の学生さんに
「おはようございます」なんていわれたら、
一日じゅう晴れやかな気分。
大雪が降った日、
うちの玄関の前を除雪してくれたのも
アパートの住人さんかしらね。
ありがたいねぇ。
近所にささやかなつながりがあると思うと、
それだけでうれしい。安心だもの。
こんど、顔見知りさんに会ったら
声をかけてみましょ。
まずは、お天気の話からでも。
こういうの、若い人風にいうと
「ゴミュニケーション」っていうのかしら。
ふふふ。


503号室へ

※ロワストーリーはフィクションです。